石炭火力発電の復活(クリンカアッシュによるCo2の吸着・除去)
前号で生石灰によるCO2の吸着処理をご案内させて頂きまし たが、生石灰の代わりに石炭火力発電所などから排出されるクリンカアッシュを 利用したCO2の吸着除去実験を行っており、生石灰と同等の結果を得ておられ ます。CO2の除去率は現在は75%で、年内には85%程度の装置にする予定 とのことです。
開発者の考え=地産地消:
・石灰石を製造する企業は生石灰を使用して排出されるCO2を吸着除去する。
・石炭を燃やす企業は石炭のクリンカアッシュを使用して排出されるCO2を
吸着除去する。(クリンカアッシュは産業廃棄物の扱いなのでクリンカアッシュ
を排出現場で再利用することが出来れば、より望ましいと思われます。)
と言う考えで開発を進めておられます。開発者の考えているコンセプト:
1.低コスト装置、2.低ランニングコスト、3.メンナンスフリーです。
プラズマ装置について:
プラズマ装置を使用する目的は強固なCO2の化学結合を不安定化させ、CO2
を吸着させやすくすることです。一般にプラズマ装置は高価で電力を多量に消費
すると考えられておりますが、今回使用しております特殊仕様のプラズマ装置は、
下記の導入実績が御座います。
(10年ほど前、調味料製造工場のアミノ酸製造工程で発生する悪臭の消臭目的
でプラズマ装置を納入。1時間の処理空気量は5000㎥、プラズマ装置は12機、
1機の電圧は28KV、電流値は0.0013A、1機当たりの消費電力は36.4W、
12機では1時間では436.8Wになります。)
現在実験装置は開発企業の実験室にあり、見学可能です。装置の吸気口と排気口
の二か所にCO2測定器が設置されており、実際にCO2の削減が目で確かめる
ことが出来ます。
この技術を利用して、NEDOのグリーンイノベーション基金事業/CO2の分離回
収等技術開発プロジェクトなどに応募されたい企業さんがおられましたなられば、
お手伝いさせて頂きたいとのことです。
(ご興味がおありな方には関連資料をご提供致します。)
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