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2009.07.17

下請けからの脱却

景気の急激な悪化の中で下請け企業が受注の激減に直面し、下請けからの脱却にもがいている姿が沢山みられます。
当社は今までも沢山の、下請けからの脱却を希望する企業に接してきました。
下請け企業の弱点は幾つかありますが、例えばある部品の加工なり製造を依頼されても、それがどのような意味を持つのか、どのような可能性を持つのか、などを知ることは出来ずに、場合によれば決定的な価値の創造に寄与しようと、ただ指定された価格と品質で納期までに納品することのみを求められるだけです。

先ごろ象徴的な出来事がありました。下請けからの脱却を模索をする企業の支援をして来ましたが、その企業の加工技術に注目する大手企業が現れました。
そこで、このチャンスを生かして、何とか大手企業の開発部門とのコラボレーションに結びつけようと提案しました。
しかし、なかなか返事がなく、最後になって当社は開発体制が弱いので今回の話には乗れないとの返事が届き、ビックリしてしまいました。
駄目元でも構わないから、何にでも挑戦するくらいの気概がなければ新たな道など見えるはずも無いのに、挑戦する前に断念するとは理解に苦しみました。

そこから見えてきたことは、下請けからの脱却の最大のネックが何であるかについてのポイントです。ズバリ、ネックとは一言で言えば無意識のうちに根付いてしまった下請け体質だと思います。
下請けには下請けのメリットがあります。
最大のメリットは先の見えない金食い虫になりかねない開発部門を持たないで良いこと、また営業は得意先が固定しているので、少ない人数で済みますし、新たな顧客開拓にしのぎを削る必要もありません。
しかし最大のメリットは最大の弱点の裏返しで、世の中、良いとこ取りはありません。

今後の製造業を取り巻く環境をみれば、日本の下請けに未来展望がないことは明白ですが、さて、どうやって脱却するのか。答えは経営者自身の下請け体質脱却に対する不退転の決意だと思います。
しかし、自分のDNAにしみ込んだものを変えて行く事がいかに困難であるか、言葉では言い表し難いと思います。
結局は会社に対する経営者の思いいれの如何が、分かれ道と感じます。


 

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