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2007.05.09

小型射出成型機ーベンチャー企業苦闘の理由

過日、非常にユニークな技術を持った企業を訪問いたしました。
この企業は金型製造業が主力なのですが、金型だけでなく様々な世界初というような製品を製造しております。
同社が現在注力しているのは総重量17Kgの小型射出成型機です。 その心臓部は従来の長いネジスクリューで圧縮・加熱していた部分を、平面スクリューに置き換えたことと、高性能減速ギアです。
この高性能減速ギアを使用すると100V 150Wのモーターで1トンくらいの力を得ることができ、これらにより小型射出成型機の製造に成功したとのことです。
私も射出成型機を見たことがありますが、大きな機械と大きな鉄の塊のような金型で小さなプラスチック部品を製造しているのを見て、何かエネルギーがもったいないような気がしました。
この企業が着目したのは、まさに小さなものは小さな機械でエネルギー効率良く製造しようということだったとのことです。

同社の技術は公的機関からも着目され、様々な賞を受賞しており、また小型射出成型機は多数の大手企業に納入されております。
でも、同社のことを成型機に詳しいと思われる方に聞いても知らないとの事で、この辺に日本のベンチャー企業が大成長出来ない理由があるように思われます。
大手企業の技術者は他社の技術の動向については良く調べておられますが、調べることと自社に技術導入することは別のようです。
なぜか?他社から技術導入する場合、相手が大きな企業であればまだ良いのですが、相手が名も知られないような小企業だった場合、なぜ自社でできなかったのかと部門の存在意義を疑われるかもしれないと言う不安が、技術導入を躊躇わせるようです。
つまり企業の経営戦略より自身の身の保全が優先される可能性があるわけです。
今のようにスピードが要求される時代において前近代的とも言える考えですが、これがまだ色濃く残っているように感じます。

上記企業には当然海外からも声がかかっておりますが、社長は国の表彰も受けていることであり、海外に技術を出す気持ちはないと言われております。
しかし、その気概とは裏腹に国内で同社の技術が本格的に注目され、大きなビジネスに発展していないことに私は納得できない気持です。
ですからBCCメールで多くの方にご紹介させて頂き、注目して頂きたいのです。
上記の要素技術を応用すれば小型のプレス機械や押出し成型機等が出来るでしょうし、平板スクリュウーには優れた混錬機能があるので、それを応用して複数のカラー樹脂を練り合わせた糸状の繊維なども出来ます。(サンプルを見せて頂きいました。)
同社は100以上の特許を保有しており、知的財産についてもしっかり配慮していることは、技術開発型企業の模範のようです。
ご興味がおありの方には資料をお送りいたします。

(同社が小型射出成型機を開発するまでに17年の歳月を要したそうです。
大手企業も同社から小型射出成型機を購入しているようですが、それは技術を吸収することを目的としたものであり、積極的な提携の為ではないと思われることが残念です。
17年の経験と知財で守られたものが簡単に吸収できるとは思われません。
そんな時間があれば、積極的に接触し新規事業のタネとして水平展開を考えた方が得策と思います。
プレス機械や押出成型機だけでなく、要素技術&部品を応用すればロボットなど様々な分野に技術が展開できると思われます。
人の優れた技術を導入して優れた新製品を開発することと、不十分な自社技術のみで新製品を開発した場合、どちらの商品価値が優れているのでしょうか?)


 

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